留学/海外生活、楽しい?楽しそうだよね?って何度も聞かれたことがあります。SNSいつもみてるよー楽しそうだよね。生徒からも日本にいる友達からも家族からも親族からも会社の元上司からも本当に聞かれる質問です。
そりゃ楽しいですよ!だってやりたくて行きたくて、来てますし。でも、どんなに好きな場所にいてもどんなに好きな仕事をしていてもしんどいことは正直あります。仕事をやめて来ているわけだからSNSでは楽しそうな時間しか載せたくない気持ち、あるじゃないですか?
例えば人間関係。すごく仲良くなった友達が留学を終えて、ビザの期限を迎えて帰国してしまう。母国の友達には会いたくてもすぐに会えなくてホームシック。気になってた人にデート誘われてその気になったら突然手の平変えられて居なくなられる。デートを重ねてやっとできた好きな人と、カップルになるのも秒読みかと思っていたら突然消えられて連絡も取れなくなる。信用してた人には信用を裏切られる。大人になると新しい友達を作るのに苦労するのに、その上第二言語でのコミュニケーションで苦労して結局うわべ止まり。Meetup系のイベントに参加しても距離感が掴めなくて結局友達になれず。
例えば経済状況。仕事してもしても給料が上がるわけじゃないから収入は同じなのに、急激なインフレで支出は増える一方。新しい家に引っ越そうと思っても部屋不足による家賃の引き上げが止まらず、シェアハウスに月収の半分は持っていかれる。このタイミングで10年使用したPCが壊れて痛い出費。旅行もしたいし脱毛もしたいし、マツパもネイルもしたいし髪も染めたいし、新しいタトゥーだって欲しいのにできない、余裕がない。新しい服も欲しいのに生活するのにいっぱいいっぱい。日本に一時帰国したくてもチケットも買えない。
例えば職場関係。生徒の親御さんからひっきりなしの連絡。スケジュール関係で自分の思い通りにならない生徒の文句の吐口になり、誰かが約束してくれたのにお金の無駄だと言い続ける。お金を払っているのだから思い通りになるべきだと思っている人の多さ、お客様は神様な考え方の人々。マネージャーが何も言わないことにかまかけて仕事をしない人。ルールを無視して常に特例を求めてくる営業チーム。自分が失くしたものなのにその責任をなすりつけてくる生徒たち。帰国予定をひっきりなしに聞いてくる、私のポジションで仕事をしたがっている生徒たち。
海外っていう日本の外で生活してるってだけで、生きていくっていうことが簡単だというわけではないんです。でも私は胸を張って、めちゃくちゃ楽しいですって答えます。いろんなところで”小さな幸せ”を感じる心の余裕が、日本にいたときに比べてあるからです。
例えば、仕事が終わって外に出たとき、天気が良くて空気が気持ちよくて、夏は日が長いから、もう少し外で本でも読もうかなってできるとき。気持ち良すぎて少しうとうとしちゃうとき。朝起きて、ちょっとハイキングでも行こうかって友達と出かけるとき。ハイキングの途中で食べるスナックがものすごく美味しいとき。仕事で私がいてよかった、ありがとうと言われるとき。友達とくだらないことで笑いながらアイスを食べてるとき。美味しいって言いながらご飯を食べてるとき。ヘッドホンで音楽を聴きながら歌いながら歩いてるとき。コーヒーが美味しいって思えたとき。落ち込んだり苦しんだり泣きそうな時に抱きしめてくれる友達がいるとき。英語力を褒められたとき。日本ではやったこともないような経験(ボートの運転・ジムでの筋トレとかね)をしたとき。体を動かすことは楽しいとか、今までの自分なら考えなかったようなことを考えていることに気づいたとき。自分の変化に気づいたとき。
やはり留学はものすごく楽しいです。辛いことや苦しいことは人生のスパイスだ、と捉えて頑張るマインドを得られるし、それを乗り越えられた時の自分に自信が持てると思います。無理をすることは、心の健康的にも体の健康的にも良くないので、禁物ですが、少しの努力で自分が変わることはものすごくやりがいのあることで、普段なら時間のかかりそうな変化を強制的に起こらせる、留学はやっぱり楽しいし素晴らしいものだと思います。